40年間の間に日本に巣食った病理

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週刊新潮(2月24日号)コラム 変見自在 帝京大教授 高山正之 より

 韓国側はまず「起訴状を朗読するようなトーンで」(シーボルトGHQ外交局長)戦時賠償と植民地統治の謝罪を求めてきた。それは「日本を破産させてしまうほどの巨額な要求だった」(同) これに対して日本側は朝鮮と戦争もしていないのに何故賠償なのかと抗議する。さらに日韓併合国際法に則ったもので何ら不都合はなく謝罪の必要もないと突っぱね、 だいたい植民地支配と言うが、実際は搾取どころか、逆に日本政府がカネを持ち出す開発型ではないかと反論する。それが「禿山が緑に変わり、鉄道、電気が敷かれ、港湾が築かれた。治水で水田も増えたではないか」という久保田貫一郎代表(外務省参与)の発言だ。
 これに韓国側が腹を立てて交渉が中断すると、当時の岡崎勝夫外相は「当たり前のことを述べただけ」と韓国側を非難する。今の福島瑞穂の大先輩に当たる鈴木茂三郎勝間田清一社会党左派の連中まで「李承晩になめられている」と怒る。そして朝日新聞も「朝鮮統治では日本はいいことをした。マイナス面ばかり言い立てるな」という久保田発言を支持し、韓国側の言う「植民地」という表現も遣っていない。
 結局、日韓会談はしばしの中断のあと、日本側の主張通り韓国側が「賠償」と「謝罪」という表現を引っ込め、個人補償を含めた戦後補償の形で決着し、調印している。(一部略)

 韓国との交渉時のやりとりの風景ですが、韓国側の道理の通らない主張に対して、しっかりと言うべきことは主張していることがよく見て取れます。それは一部勢力だけではなく、社会党左派や朝日新聞でさえそうだったのです。40余年後の今では絶対に見られない光景です。この40余年の間に、如何に大きな病巣が日本を巣食ってしまったのかがわかります。