公序良俗:VOCALOIDエンジンとライブラリ

404 Blog Not Found:VOCALOIDはただの道具です

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50990870.html

そんなこと禁じる権利は誰にあるのか?

エンジンとライブラリの混同とか、その喩えはどうよ、というのもありますが、まぁ dankogai の人らしい意見ではある。

公序良俗」「使用許諾」

に関して整理すると、

VOCALOID2使用許諾 (YAMAHA)

http://d.hatena.ne.jp/melt_slinc/20070917/p2

ソフトウェア使用許諾契約書

本ソフトウェア使用許諾契約書(以下「本契約」という)は、VOCALOIDソフトウェアおよび本ソフトウェアの全てのアップグレード、バージョンアップあるいはアップデート(以下「本ソフトウェア」という)に関してお客様とヤマハ株式会社との間で締結される契約です。本ソフトウェアをインストール、コピー、または別の方法で使用することによって、お客様は本契約のすべての条項に同意したとみなされます。本契約の条項に同意しない場合、本ソフトウェアの使用はできません。

また、各ライブラリメーカから提供されるVOCALOIDライブラリ(以下「ライブラリ」という)のエンドユーザ使用許諾契約の諸条件にも拘束されることをご理解下さい。
(略)
3. 合成音声の使用の制限

お客様が公序良俗に反する歌詞を含む合成音声を公開や配布することはどのような方法であっても許されません。

とあるように、初音ミク以前にエンジンである VOCALOID2 自体の許諾書に制限事項として挙げられています。dankogai 氏が「道具、コンパイラ、包丁」との比較としてあげるなら、ライブラリ製造元であるクリプトン(ピアプロ運営)ではなく、こちらのほうがまだ適切かと。個人的にも、エンジン部がそれを利用して出力される作品の公序良俗云々の制限を設けるのはどうかとも思いますが、まぁ企業としての「お約束」のもので無責任さを回避するために入れてるだけなのかもしれません。

VOCALOID2ライブラリ

VOCALOIDライブラリ使用許諾契約書

本製品に収録されているVOCALOIDライブラリ(収録されているCrypton VOCALライブラリを含め以下「本ライブラリ」といいます。)をご使用になる前に、以下の使用許諾契約内容を必ずお読み下さい。本ライブラリをご使用された時点で、お客様は本VOCALOIDライブラリ使用許諾契約書(以下「本契約書」といいます。)の諸条件に同意したものと見なされます。お客様が本契約書に同意されない場合は、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社は本ライブラリの使用をお客様に許諾致しませんので、本ライブラリをご使用にならないで下さい。
(略)
D. 合成音声の使用に関する制限

(1) お客様が公序良俗に反する歌詞を含む合成音声を公開又は配布する事は、いかなる場合においても禁じられています。

本ライブラリの歌手本人に限らず、第三者の人格権を侵害する合成音声を公開又は配布する事は禁じられています。また、お客様が合成音声を公開あるいは配布した事により発生した如何なるクレーム、訴訟、直接的、派生的、付随的、または間接的な損害に対して、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社は一切の責任を負いません。

ライブラリには歌手自身の音声が使われてるので、それに関する人格権云々の話もでてくるようです。

それ以前に、「初音ミク」というキャラクターの保持者でもあるため、そのイメージを損なうような「公序良俗に反する」作品を公開するのを禁じるのは極めて妥当。単なる「道具」とは言えない。というかオレの嫁。

デpの曲削除に関しても、p自身もその危険性は認識していたし、「アウトォォ」などの書き込みにあるとおり、一線を越えてしまったと判断されてしまっても止むを得ない。通報を受けたい上何かしらの行動を取らないと「不作為」と見られてしまうため、やむなく、というところだろう。

長々と書いちゃったけど、

上記404米

ソフトウェアの性質上、コンパイラの例えば正しくないでしょう。
この場合は、コンパイラはVOCALIDエンジン自体で
音声データはライブラリに相当するでしょう。
実際、VOCALOIDはエディターと呼ばれるソフトと、
音声ライブラリや表情ライブラリは分離されています。
そしてVOCALOID自体はYAMAHAの著作物です。
音声データにエディタがバンドルされているようなものです。
となると、ライブラリの使用目的や運用方法に制限があるのはさほど珍しいことじゃありません。
Posted by 通りすがり at 2008年01月26日 03:03

こういうこと。