音楽アーティストの著作権

http://cozylaw.com/copy/wadai/music.htm

著作権音楽出版社

 歌においては作曲家と作詞家が著作者です。しかし、作曲家や作詞家は、その歌の著作権音楽出版社に譲渡してしまうのが普通です。
 というのも、作曲家や作詞家は芸術的な才能はあっても、歌を世に広め著作権を管理して利益を得るのは苦手です。著作権は、複製権、演奏権、公衆送信権貸与権など、さまざまな権利を含んでいて管理をするのが大変なので、音楽出版社というプロに任せておく方が合理的です。著作者は歌の著作権音楽出版社に譲渡する代わりに印税を受け取ります
 ここが著作権料と印税の違いです。著作権料はJASRACがレコードの売上などに応じて徴収し、著作権者(通常は音楽出版社)に分配するものです。あくまでも著作権料を受け取るのは、著作権者である音楽出版社であって作詞作曲家ではありません(JASRAC著作権管理を任せていない場合は異なります)。
 しかし、作詞家や作曲家が依然として著作者であることに変わりありません著作権は譲渡できても、著作者としての地位は永遠に動かせないのです。そして、著作者には著作者人格権という固有の権利が著作権法上認められています。